大企業にとって戦略の重要性はいうまでもないものですが、企業理念やそれを維持するしくみについて多くの事例を用いて解説されています。日本の有名大企業の弱いところを教えてくれているような気がして大変参考になります。多くの方が本書を薦めるのはまさにその通りと思います。
「ビジョナリーカンパニー」とは、未来志向の企業、先見的な企業のことであり、この本の中では日本のソニーを含め18社が選ばれている。邦訳で、付録も含めて約470ページにもなるが、次のようなことしか言ってない。。
ビジョナリーカンパニーとは、
・社運を賭けた大胆な目標を設定する
・カルトのような文化を有する
・大量のものを試して、うまくいったものを残す
・経営陣はその会社の生え抜きであり社外取締役は採用しない
・当面の目標を達成してもそれだけでは決して満足しない会社をいう。
そしてこれらを支えるブレない「基本理念」を維持し、進歩を促す「一貫性」を有すること。
この本の中の18社は、12年経った2008年、再度読み返してみると、ソニーはPanasonicに、フォードはトヨタに、フォードの対象企業としていたGMは、日産自動車としたほうがいいと思う。ビジョナリーカンパニーかどうか否かは、設立後100年経てからでないと判断できないといっているが、このスパンはもっと長くとればどうなるのか。大阪・天王寺の金剛組という世界一古い!!(と思われる)会社は、創業が西暦578年、最初の顧客があの聖徳太子!というから凄い。 「宮大工」というブレない基本理念を持っている。コリンズとポラスは18社の設立後の経過年数の合計が1700年であると何度か書いているが、金剛組は1社でこの年数に達する勢いである、これこそ「ビジョナリー」ではないか。「ビジョナリー」は、「美女なり!」に通じて面白い。
私はこの本のなかに出てくる先見的会社に以前関係していましたが、非常に的を得た調査結果に驚いています。常日頃から趣意書の文句が社内のあちらこちらに出てくるし、「社運を超えた大胆な目標」や「カルトのような文化」を体験してきました。幹部や平社員に限らず、今の会社に何か物足りなさを感じていて、何かを変えたいと思っている人には必読の本!!
ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則ジェームズ・C. コリンズ企業の使命として株主への利益還元がさけばれて久しい。しかし、ジョンソン・エンド・ジョンソンのように企業が奉仕する優先順位として1に顧客、2に社員、3に地域社会、最後にようやく株主という基本理念を掲げる企業がアメリカの経営者から尊敬を集めているのも事実だ。 本書は、アメリカの主要企業のCEOから採ったアンケートによって選び出された18社の歴史に対する6年間の調査から生み出されたレポート。企業を組織する人間が企業内に活力を生み出すのは、カネでは計れない動機づけにあるというシンプルな「真理」が、ライバル企業と比較された各社の資料、エピソードから浮き彫りにされる。著者の1人であるコリンズはコンサルティングも手がける大学教授であるためか、随所に抽象化された概念と企業が取るべき方策が図を合わせて示される。しかし、経営指南よりも、世界を代表する大企業の決断の歴史が斜め読みできる魅力の方が大きいだろう。(青木 明)
ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則
企業理念の重要性を理解
大企業にとって戦略の重要性はいうまでもないものですが、企業理念やそれを維持するしくみについて多くの事例を用いて解説されています。日本の有名…